四方山「怒る」と「叱る」の違いって? 最初に結論を。違いは別にありません。 よく、教育家や子育てに関連して「怒る」と「叱る」の違いが話題に上ります。そこでは概ねこういわれます。 「怒る」 感情むき出しで良くない 「叱る」 相手を思ってのこと したがって、「怒」ってはいけません、「叱」ってください、となります。僕も以前そのように教わりました。 これは何の根拠があっての話か知っている方はいらっしゃいますか?聞くとなるほど、と思わされる話ですが、辞書で調べれば一発です。試みに手元にある大漢語林を見てみます。 「怒る」 いかる、おこる、いきどおる、腹を立てる、しかる、せめる、はげむ、奮い立つ、たけりたつ、荒れ狂う、激する 「叱る」 しかる、どなる、ののしる、せめる、舌打ちする音 これで厳密な差があるといえますかどうか。要するに差はありません。漢字の成り立ちも見て見ます。 「怒る」 心+奴 音符の奴は力を尽くして働く奴隷の意味。感情に力をこめる、いかるの意味を表す。 「叱る」 口+七 音符の七は縦横に切りつける様を示す。口で切りかかる、叱るの意味をあらわす。 僕としてはこの成り立ちの部分から、叱るは口先だけ、怒るは心の底から、という意味合いを感じるのですが、いかがでしょうか。 さてさて、何がいいたいのか、というと、「怒る」「叱る」という差なんて実はどうでもいいことでして、どちらにせよ、必要な場面でそういう接し方をしていますか、ということです。 最近では若者に「逆ギレ」されたり、色々理由があって、強く当たるとわが身に災いが降りかかることも多いということで、余計に強く出られない場面が増えているかと思います。しかし、子どもに接する場面ではダメはいつでも誰でもダメ、を貫徹しないとそれこそダメです。そういう強い気持ちは自らももっていないといけない。 感情むき出しで怒ってはいけない、というのは、二昔ほど前の「怒る=殴る蹴る」というイメージがあるからではなかろうかと思います。 前のページへ戻る | ||